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2011年 04月 24日
放射線量の単位、いろいろあってわかりにくいですね。とりあえず、シーベルトとベクレルがよく使われているみたいですが、シーベルトの方はだいぶ使われて感覚的に理解されているみたいなので、ベクレルの方をすこし解説してみます。週刊文春の今週号で池上彰さんも単位の話をされているので、そちらの方がだいぶわかりやすいとおもいます(笑)
ざっくり言うと、ベクレルは放射線を出す側の量、いわゆる放射能あるいは放射性物質の量の計測単位で、一方シーベルトは放射線を受ける側のダメージの量を計測する単位、ということが出来るかと思います。 ベクレル単位で測定される数値は放射性物質の量を表しています。水などで1リットル当たり何ベクレルという表記がされていますが、これは濃度の表記に対応します。 物質の半減期によって同じベクレルの値でも対応する量が異なってくるので、たとえばこのように色々な核種をあわせた総量でどれだけという表現はまったく情報を伝えていなくて、この記事の最後に記されているように、ヨウ素131が2800テラベクレルというように、核種と対応して表記する必要があります。 定義を見ると、1秒間に1つの崩壊が観測される放射能の量が1Bq(ベクレル)と言うことになっています。たとえば半減期1秒の放射性元素が原子の数として1000個あると、確率的には最初の1秒で約500個の原子が崩壊し、2秒目までに250個が崩壊するので、最初の1秒は500Bq、2秒目は250Bqという感じです。実際には放射性元素の数を数えることは出来ませんが、単位時間内に崩壊した原子の数は、一度の崩壊が決まった【数】の放射線を出すとして極めて正確に計測することが出来ます。1秒間に【いくつ】の放射線を出しているかをカウントすれば、その物質の中に含まれている放射性元素の【数】を知ることが出来ます。半減期1秒の元素で言えば、5Bqを観測した時点で10個の原子が、1TBqならば2兆個の放射性原子が存在していたことになります。半減期が短いと総量も急速に減ってゆくので1秒ごとの計測では、どの時点での個数なのか判りづらくなってしまいますが、一週間とか30年という長い半減期を持つ物は、総量はほぼ一定に保たれたままごく一部分がすこしずつ崩壊してゆくのでBq単位で測定された値をその時点での放射性元素の数に換算することが可能です。推定された原子の総数をアボガドロ数(6掛ける10の23乗)で割り、原子量(ヨウ素131といった場合の131)を掛ければその重さが計算できます。ここでアボガドロ数がとても大きな数字なので、一般に計測される様な値は重さに換算するとほとんど0と思われるような値になってしまいます。逆に言うと、放射性物質は見えないので怖ろしい、とよく言われますが、正確な測定機器さえあれば、これほど微量でもよく見える物質は他に無い、と言うことも出来ます。 半減期が長ければ、同じベクレルの値でも、より多い量の放射性元素が存在して、長い期間にわたって放射線の量が減少しない、ということになります。 ん〜、やっぱりわかりにくいですね、、すみません(笑)
by schlegel
| 2011-04-24 11:50
| 自然現象
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Comments(13)
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遊星人
at 2011-04-24 19:09
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保安院が発表した今回の事故で散逸した放射能の総量をヨウ素131として換算した方によると約100グラムだそうです。
それが世界中で検知されているのですから、これほど把握しやすいものはないですね、絶対にウソはつけません(笑)
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schlegel at 2011-04-24 23:48
僕の計算ではヨウ素50グラムとセシウム10キログラムでした。最近のデータでまた計算し直してみますね。
水にストロンチウムがあるはずなんですが、前に別の核種の値を間違えて公表して外国からも文句を言われたので、保安院が東電に厳重注意をしたので、当面ヨウ素とセシウムの値しか公開しない事にします、って東電のプレスリリースには書いてあります。全く理解不能です(笑)
こんばんは。
ちょっと疑問なのですが、測定した放射線がどの物質に由来するかが分かるのでしょうか?それならば、ヨウ素の放射線は○○Bqだから**gになると計算できるのは分かります。総量としての放射線しか測定できないのなら、仮定の割合で計算しているのでしょうか?
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schlegel
at 2011-04-27 08:24
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kuwachanさん、おはようございます。良い質問ですね、僕も最近まではっきり認識していなかったのですが(忘れてた?)、ヨウ素やセシウムはβ崩壊の時に電子線を出しますが、崩壊後に励起状態にある原子がさらにガンマ線をだします。それぞれの放射線のエネルギー(波長)が核種によって異なるので、これを見分けているのだと思います。例えばヨウ素131では365Kev(キロエレクトロンボルト、ケブと読むようです)のガンマ線を見るようです。たぶん簡単なカウンターとかではこうした放射線のエネルギーの違いまでは測定できないですし、近いエネルギー値の放射線を出すものなどは見分けるのが難しくなりそうです。
http://www.cnic.jp/modules/radioactivity/index.php/1.html こちらのサイトの核種のリストのリンク先の下の方にそれぞれの核種の出す放射線のエネルギー値が出ています。
おはようございます。
お答えありがとうございます。それぞれの物質特有のγ線が出るのである程度見分けられるのですね。ガイガー計数管のような装置を想像していました。
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schlegel
at 2011-04-28 21:32
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kuwachanさん、こんばんは、えっと誤解のないように申し上げると、良い質問だと言うのは、僕が答える側でとしてではなく、僕もよくわからないので、共有して考える問題としてという意味ですね。分かっていただけるでしょうか。で、よくわからないのは、ガイガー式にしてもNaI式にしても、シーベルト単位の表示が出るので、なにかアサンプションがあるようなのですよね。
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schlegel
at 2011-04-28 21:35
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それと、僕も最近までよくわかっていなかったのは、ヨウ素とかセシウムなどいろいろな核種の存在比率も、原子炉の燃焼状態(中性子線のエネルギー)によって微妙に変わるので、実際に取り出してみないと正確にはわからないということのようなのですね。
おはようございます。
原子力百科事典を読むと、検出器によってエネルギー値ごとのカウントができるようです。また、「全吸収ピークの頂点はγ線エネルギーに対応し、全吸収ピークの面積は放射能量に比例する。」とも書いてあるので、この値を使ってSv(Gy)を計算しているのだろうと思います。γ線でもスペクトル分析ができるとは思いませんでした。
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schlegel at 2011-05-01 13:20
kuwachanさんこんにちは、γ線はX線と波長も重なる電磁波なので、精度の良い計測器をつかえば原理的にはかなり正確に計測できるのだと思うのですが、チープな市販のカウンタでちゃんと波長ごとに定量して比線量を計算してるのか、ちょっと疑ったりもしています(笑)
こんばんは。
ポータブルの放射線量測定器を見せてもらったのですが、DSぐらいの大きさで、測定に5分ぐらいかかるようです。ヨウ素131の発する365Kevのγ線は1μSv/hのときに、1分間でどれぐらいカウントされるはずなのか計算しようとして挫折しました。ガイガーカウンターとして出てくる機器が発している音が1カウントだとすると、5分は短すぎると思うのですが…。
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schlegel at 2011-05-03 23:51
こんばんは、僕もよくわからなくてウィキの情報から試算してみると、シーベルトとグレイはガンマ線なので等価として、1グレイが1J/Kgの吸収量という事で、1eV = 1.6x10^-19Jなのでガンマ線1フォトンは365KeVだと4.4x10^-14くらいでしょうか。カウンタの容積が1gの水と等価と仮定して10の3乗、1時間と1秒の時間比が3桁強、さらにマイクロの6桁を掛けると、1秒あたり10カウントくらいはあるってことでしょうか。間違ってたらごめんなさい。
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kuwachan
at 2011-05-04 09:51
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おはようございます。
検出器の大きさを考えるのを忘れていました。触っちゃだめというところはSDカード2枚分ぐらいだったかな…。また見せてもらえたらはかってみます。ありがとうございました。
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schlegel at 2011-05-04 10:00
おはようございます、グレイ・シーベルトは受け手の中でエネルギーに変換される量なので、ベクレル(出し手)の方で出ていても通り過ぎちゃうヤツとかもあるので、実際に吸収量の方を測定しなくては行けないのでしょうね。ほとんどが水の生体とカウンターの材質では吸収量も異なると考えられるので、なんらかの係数がかかっているのかもしれませんね。
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